PALACIO DE HIRO (パラシオ デ ヒロ)

前面道路からの全景。並びに「しだれ桜のある家」も見える。外壁は生石灰入土壁、自然石乱貼塗込、一部オランダレンガ。 アプローチを見る 中庭に面するアプローチ正面。 吹き抜けの高さと光、その周囲の低く影を落とした共用廊下。 中庭見上げ

中庭見下げ。 この中庭をアプローチからのそよ風が抜けていく。植栽の木々の葉が揺れ、涼しげな表情を見せてくれる。 2階共用廊下。 奥にはベンチが見える。 階段室の入った塔。 アプローチと食堂の両方に面する坪庭。 アプローチからの視線を遮るとともに内と外をつなげる。

坪庭に面した食堂を見る。 3世帯の家族が一同に会する大きなテーブル。内壁はケイソウ土。 2階和室 賃貸ワンルームタイプ部屋内観。内壁はしっくい仕上。造作材はタモ材。 賃貸ワンルームタイプ部屋内観。内壁はしっくい仕上。造作材はタモ材。

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建物概要
所在地 東京都杉並区高円寺北 3-32-2
用途 賃貸集合住宅+施主用住宅
竣工 2000年7月
規模 鉄筋コンクリート造地上3階
延床面積 737.36u
掲載誌 ‘02年 「ニューハウス 2月号」
‘02年 「日経アーキテクチュア 4−1号」
‘02年 「左官教室 5月号」
‘03年 「木の家がいちばん Vol 2」
‘05年 「木・土・漆喰をつかって建てた家」
‘06年 日経アーキテクチュア 9-11号
第8回「杉並まちデザイン賞」受賞




中庭をもつ集合住宅である。敷地は東京の都内、戦後地方より出てきた人達中心により作られた商店街の片隅にある。西洋とは違い、だらだらと同じよう風景が続く日本の、いや東京という都市の独特の風景の中の「まち」ではあるが、集まって住むというまちの本質になんら変わりはない。外壁そして一部内壁も土壁や石灰を使用した左官仕上となっている。木、石、土等素材も含め、出来るだけプリミティブな建物にしたかった。かつてはこのあたりでも戦後しばらく木造、土壁の家は多く残っていた。それらは取り壊され、新しく建て直されている。この地で育ったせいか、土の道であった以前の街の風景に愛着を感ずる。前述の素材を多様したのはそのせいなのかもしれない。自然の素材というものに「集まって住む・生活を楽しむ」ということへの欠かすことの出来ない何か「共有感」のようなものを感ずる。必然、既製品を現場で組み合わせ、混ぜ合わせ、貼り付けるという作り方ではなく、素材を現場で調合、製作する「現場での責任施工」という形になる。人の手でつくられた痕跡をなるべく排除した性能の保証された建材を選択することは、予想可能な仕上げを保証する。しかしながら、現場で調合、仕上げていく左官などを使うとそうはいかない。職人の技量、又は天候等によってその仕上げの出来は大きく左右される。現場に行ってみて良くも悪くも予想外の結果になっていてびっくりすることも多々あった。しかしながらそのことが、建築の特性のひとつであり、特権でもなかろうか。この最後のとりでに意味を見出し、ムダではないと信じ現場に足を運んだ日々が思い出される。

1階平面図


1階平面図





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